既存のお客様より他部署に追加でCustoma!を契約したいとあったが断った、何故か?
カテゴリー:顧客管理システムCRM
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今日、既存のお客様からメールが入った。
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いつも大変お世話になっております。
Customa!を使用させて頂き、あっという間に
1年半程経ち、使用頻度も多くなり、
お陰様で業務に役立つ使い方ができるようになって
参りました。
さて、本日は表題の通りご相談があり、ご連絡させて
頂いております。
このたび弊社の新規営業部の方で、新たにCustoma!を
追加契約させて頂き、使用する方向で検討しております。
それにあたり、上席の者から要望があがっております。
現在既に使用し、追加作成したモジュールなどを生かしたまま
新しい顧客管理システムを作成して頂くことは可能でしょうか。
※中に入っているデータは移行不要です。
もしそれが可能であれば、現在までの作業を生かしたまま
新たに使用できるので大変ありがたいのですが。
ご確認、ご検討の上ご連絡いただけましたら幸いです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
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メールから考えられるお客様の要望は以下の通りだった
・もう一つ顧客管理システムを導入したい
・既存のシステムで作成した項目や選択肢などの入力フィールドの設定はコピーしたい
・新しいシステムには既存システムの顧客情報は必要ない
なるほど、これらは全て応えることができる。
しかし、「既存のお客様から追加注文だ。やったぜベイビー!」・・・とはならない。
私達はシステムを販売しているのではないのだ・・・。
「このシステム導入はおかしな方向に向かっている!」
すぐに電話を手に取りヒアリングにかかった。
ヒアリングからお客様の”真の”要望は以下の通りだった
・既に作ってある入力項目は同じものを新規営業部でも利用したい
・現在システムを運用しているサポート事業部と、導入予定の新規営業部の2つの事業部間でデータが見えない形が良い
・過去にお客様が営業時間中に追加で顧客情報を一括インポートした際に失敗し、弊社にてデータベースのロールバックを行ったが、片方の事業部の作業の失敗が他の事業部に影響を出すような形は避けたい
・実は7日後から現システム担当者が長期休暇に入るので、サクッと導入を済ませたい
やはり、もう一つシステムが必要なわけではなかった
・同じシステムをサクッと導入し、事業部間の情報を分け隔てて、安全に運用したい
・加えて、新規営業する商材は現在システムを利用して、サポートしている商材と同じ
そしていずれはサポート事業部が新規営業部のお客様を引き継ぐのは明らかだった。
会社に2つの顧客管理システムのデメリット
・事業部毎のお客様データとなり、重複が生じる
・異動などの際に引き継ぎをスムーズにできない
・既存客として他の商品・サービスの提案に活かせない
また、担当者の方には以下の理想をご理解いただいた。
データベースはひとつを目指すべき
会社には会計システムや顧客管理システム、資産管理のシステム、人事管理・評価・給与のシステム、帳票管理システムと多くのシステムがあり、各々がデータベースを抱えている。しかし、各々のデータベースに格納されるデータは少なからず重複しており、大抵はCSV出力とCSV入力で同期されたり、手作業で転記しているのが現実だが、理想はひとつのデータベースに対して各システムが必要なデータに対してアクセスする状態。顧客管理システムごときが2つもデータベースを持つなんてあってはならない。(もちろんお客様から競業忌避の為に卸事業部と直販事業部の間で顧客情報の隔離を求められるような特殊な場合等を除く)
そして
お客様の要望は全て実現可能であった、追加費用無しに
まずは
現在のデフォルトで利用している組織の階層構造を正規化し、システムの導入をすすめる新規営業部の階層構造を定義した
同時にサポートと営業のアクセス権限及び各部の管理者権限を定義した
情報の共有条件を定義した
そして2つの事業部間で情報が分け隔てられているかテストを行い、うまく稼働した。
2回の電話、16分のヒアリングと58分のサポートでお客様は新規事業部向けのシステムの枠組みを完成し終えた。
追加の月額費用、コンサルティング費用も必要ない。すべて9,980円の月額の範囲内だった。
まとめ
今回、既存のお客様からの大変ありがたい追加契約のお申込ではございましたが、弊社のアドバイスの元、既存のシステムを活かして他事業部のお客様データの格納も理想的なアクセス権限で行うことができました。
お客様は月額料金も変わらず、将来必ずこうしていてよかったと思える運用になっているものと確信しています。
私達はシステムの販売が生業ではない。経営コンサルティングを創業事業とし、ツールとしてITサービスを提供しているのである。
ヒアリング・的確な質問・業務知識・システムの知識に判断のスピード。最適な顧客管理システムの構築はあなたのお問い合わせから始まります。まずは業種を教えてください。