システムのアカウントを皆で共有すことの危険な罠
カテゴリー:セキュリティー
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10人程度の企業でよくあるシステムの運用方法ですが、みんなが一つのアカウント(ユーザー・ID)を共有している状態は非常に危険です。
危険な理由
・データの作成・更新・削除を誰が行ったのか判別できない。
・誰もがフル権限を有しており、重要な一括操作を行えてしまう。
・職位に応じた情報量の制限ができていない。
・従業員の退職や独立を想定していない。
ひとつづつ検証していきましょう。
・データの作成・更新・削除を誰が行ったのか判別できない。
想像に難しくないでしょう。データの作成者は「管理者」、お客様の担当者は「管理者」、更新者は「管理者」、削除したのも「管理者」。
完全な家族経営ならコミュニケーションも密でありこのような利用方法は問題無いでしょうが、企業としてこのような状態では管理のあり方に問題があると言わざるを得ません。
システムの導入によりABC物流の担当はAさん、EFG商事の担当はBさんなどとお客様を対応する従業員が誰なのかといった基本情報の整理も行うことができるにも関わらず、このような運用では利点を活かすどころか、逆に責任が不明瞭であり、コミュニケーション密度が家族経営ほどでは無い事から登録してある顧客情報の整合性も徐々に乱れてくるものと思われます。
・誰もがフル権限を有しており、重要な一括操作を行えてしまう。
皆が「管理者」のアカウントを利用していると、文字通り皆が「管理者」です。データの一括インポートは問題ありませんが、皆が一括エクスポートができるということです。
大切なところなのでもう一度書きます。「皆が顧客情報を一括エクスポートができるということです。」
・職位に応じた情報へのアクセス制限ができていない。
経営者、経理・財務、部長、営業、事務、アポインター、パート・アルバイト。皆が顧客管理システム内で同じ権限を有するべきでしょうか?
極端な例ですが経営者・管理者には必要ですが、アルバイトには必要のない機能(メニュー)や顧客情報があるはずです。(例えばレポート機能などはこれにあたります)
当然役職に合わせた閲覧・編集権限を各従業員のアカウント(ユーザー)に割り当てる必要があります。
・従業員の退職や独立を想定していない。
従業員が退職するたびにその共有しているアカウントのパスワードを変更するのですか?
まさかアカウントを共有しているのに”パスワードを変更しない”という選択肢はありませんよね。でも従業員が退職する度に多くの人が共有しているパスワードを変更するのは周知の作業も必要でまた忘れてしまい人に聞くなど大変非効率です。
その点各従業員に個別にアカウント(ユーザー)を割り当てている場合は、退職する方のアカウントを停止したり削除することで済むため。大変管理し易いです。
2項目めと被るのですが、適切な権限を与えている事で独立する従業員に顧客情報を一括エクスポートで持ち出されることもありません。
Customa!ではアカウント数無制限でご利用いただけますので、中小企業でも無理なく従業員にアカウントを割り当てることができるので”あるべき管理状態”を実現できます。